2015年02月15日

NY心霊捜査官

 はぐれもの刑事が破戒神父と組んで悪魔祓い……って、なんだかすごく頭の悪そうな説明になってしまうのだが、実際に大方シンプルで一直線なストーリー。
 
 しかし、これが意外に見所はある。
 なにしろ、監督のスコット・デリクソンは「フッテージ」などでも魅せたように、暗鬱な凝った映像を撮るとなかなかのものなのだ。スラム街のビルを蕭々と濡らす陰雨の中で犠牲者を発見する主人公の刑事たちの姿や、害虫の巣と化した犯罪者のゴミ屋敷への捜索など、ことさらに流血を描いているわけでもないのに観ていて胸の悪くなる映像のインパクトは水準以上。
 悪魔はイラクに由来することや、刑事と神父の心に刺さる、彼らの自責の記憶を悪魔が嘲笑する件などは、かの「エクソシスト」に共通するところ。もっとも、本作はノンフィクションを原作とする、ということなので、それらの諸点はむしろ、当然と言うことなのかも知れない。
 
 ちょっと笑ったり、軽く悲鳴もあげてみたいジェットコースターに乗る感覚で観るには向かないタイプのホラー映画。もう少しじっくりと腰を落ち着けて鑑賞したい人には、★3つのお奨め。
posted by Sou at 21:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 映画:ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これってもう新作の棚から落ちているのですか?
Posted by K@zumi at 2015年02月17日 22:23
まだ新作みたいですけどね。
エクソシストよりはとっつきやすいですが、心に残る、ということではやはりかなり譲ってしまいますね。

Posted by Sou at 2015年02月17日 23:00
ホラー映画で『エクソシスト』破るのってなんでしょう。
わたしは知らないんですけど…。
(『バタリアン』とかそーゆー意味じゃなくて、つかあれってそもそも名作か?)

『羊たちの沈黙』を超えそうなサスペンスもあったら教えて欲しいですー。
Posted by K@zumi at 2015年02月18日 13:48
「エクソシスト」は、もうジャンルの古典で、越えるのは無理でしょうね。
もう少し、特定の人の心にのみ深く残る作品、というのはできそうな気もしますが。

「バタリアン」がOKなら、私は「スペース・バンパイア」の方が心に残る(本気で言ってます)
ああそういえば、同じトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」は、怖さだけなら「エクソシスト」を越えていると思います。
Posted by Sou at 2015年02月18日 21:34
本気?

『スペース・バンパイア』って、わたしにはあのキレイな裸のおねーちゃんしか印象にないんですけどぉ?
(当時は親といっしょにTVで見た記憶があるから、たんに恥ずかしくてちゃんと見てなかったのかも)

今見ると印象もかわるのでしょうか…。うーん( 一一)
Posted by K@zumi at 2015年02月20日 18:55
「スペース・バンパイア」は、ある種の悲恋ものとして、第一級です。

トビー・フーパーは、大体女性を上手く演出することのできる人ではないのですが、人間ではない彼女だけが、フィルモグラフィーの中で魅力的だったりします。
Posted by Sou at 2015年02月21日 10:54
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