2015年11月14日

血の儀式

 いまひとつ映像化作品に恵まれないことで定評のある、原作者はS・キング。ただし、本作については比較的私の好みに近かった。もっとも、その内容がどの程度原作に忠実であるのか、は例によって未読であるために判断がつかない。
 
 ものすごく大雑把にストーリーを説明すれば、魔女と噂され、忌み嫌われる祖母を介護することとなった少年の恐怖の体験、ということになるだろうか。
 
 この祖母のキャラが本作中のみどころ。
 孫が慕うところもそれなりに納得させられるものはあるが、しかし、孫以外に慕われることはありえないアクの強さ。性格が悪いというよりも、一人で生きてきた女性として強くなりすぎてしまった、というところか。そして、その強さの裏づけとして仄見える「もの」の姿は……と、このあたりの探求は、そう奥深くもないのだが、それによってストーリーの行方のおおよそが見定められるのは、ジャンルの娯楽作品としてはマイナスではない。
 また、ともすればホラー映画では過剰なまでに別世界として描かれてしまうアメリカの「田舎」だが、本作ではもう少し現実的な「地方都市」の保守的限界のようなものが見えるのも、やや珍しい。さらに、「魔女伝説」の内容が日本で言えば「憑き物筋」の伝承によく似ているところも、奇妙な一致点として関心をひかれたところだ。
 
 作品としては大作ではないが、その予算内で映像化できるものをきちんと消化して、過不足の無いものに仕上げた、という印象である。★2つ。
posted by Sou at 21:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画:ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たしかに、キングの悪夢を映像化するのってむつかしいですよね。
『ドリーム・キャッチャー』も原作はむちゃおもしろかったらしい。(わたしは未読ですが)

でもキングすきなんですよねー。
見てみたいです!コレ
Posted by K@zumi at 2015年11月16日 19:12
キング原作の映画は、打率低いですよね。
「ドリーム・キャッチャー」は私も未見、むしろ、非ホラー作品の方が評判が良いような気がします。

本作は、キングのカラーは薄く、ごく普通のホラーという感じです。その癖のなさが、好みにあった、というところでした。
Posted by Sou at 2015年11月16日 20:56
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