2015年12月05日

呪い襲い殺す

 インパクトあふれるタイトルだ。
 ひょっとすると、記憶に残ることではホラー映画史上でもベスト30くらいには入りそうなインパクト。……しかしなあ、そういうことで手に取るホラーの愛好家って、どのくらいいるんだろうか。まあ、それよりも一般の観客にアピールするほうがビジネスとしては成功するということなのだろうが、うーむ。
 
 さて、そういう飛び道具みたいなタイトルの、原題は「OUIJA」
 本邦ではコックリさんなどとも呼ぶお手軽な交霊術のこと。ティーンエイジャーたちが、これによって呼び出した霊によって次々と……、という「心霊ホラー」としてはタイトルに似ないオーソドックスさに加え、展開の方も実にオーソドックス。
 レーティングを考慮したのか、お色気系の女性は登場しないものの、ジャンルの定番の高校生たちが、これまたスケジュールに従うかのように死を遂げていくところは、アメリカンホラーの伝統芸。
 展開はおおよそ予想がつき、それを大きく裏切るようなものはないものの、本作は観ていて退屈を覚えることがない。きちんとした環境で撮影がなされた画は、ジャンルのものとしては安っぽくなっておらず、また、オーソドックスな筋立てとすることで、くだくだしい説明を省き、良好なテンポを獲得できているのもポイント。
 
 そして、もうひとつ加えれば、主演のオリヴィア・クックの魅力がある。
 欧米人にしてはやや幼い顔立ち、整っているということだけならば女優としては平凡だが、表情の豊かであることは抜群である。記憶しておいてもいい女優かな、と検索してみたところ、すでに評価も高まりつつあるらしい。
 
 ジャンルの教科書に載せても良いような正統派ホラー。
 カーペンターや、トービー・フーパーのように、得体も知れないままに観るものを巻き込むような情熱の奔流はないが、基本の出来た優等生のまとまりのよい作品も、私はけっして嫌いではない。★3つ。
posted by Sou at 20:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画:ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スケジュールに従うかのように死を遂げていくってところがイイですねえ。
様式美スキなんで。

お正月に見てみようかなあ(え゛っ)
Posted by K@zumi at 2015年12月09日 22:34
才能のある人が、きちんと予習して作った、という雰囲気。
パターンを外さず、それでいて少しづつ見せ方には工夫あり。
まあ、正月に家族で観るには、やや出来が良すぎてわいわいとつっこんで楽しむには、向かないかも(笑)
Posted by Sou at 2015年12月10日 20:19
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